日本の芸。知って、触れて、好きになる。

色物の魅力

色物の芸とは?
 
ざっくりと言えば、寄席での落語以外の芸を、総称して色物と呼びます。
ただ例外もあるため、覚え方としては、メイン芸以外の芸能のことを呼ぶということでいいでしょう。
例えば、一般的な寄席なら、落語がメインの芸になり、それ以外の芸を色物と呼ぶことになります。
これが、吉本劇場になると、漫才がメインになり、それ以外の芸が色物になります。
 
実際に、色物さんにはどんな方々がいるのか?
 
講談、浪曲、

大神楽・曲芸、曲駒、

漫才、コント、

奇術・マジック、紙切り、

俗曲・粋曲、ものまね、

ボーイズ、漫談・・・
 
など、幅広くあります。
 
 
 

講談、浪曲も、一般的には色物に含まれます

ただし、講談の場合は、落語よりも古く、由緒あるため、敬意をもって色物扱いしないこともあります。
 
 
「色物」という名前の由来は、落語の寄席に飾る演者の札の文字を、落語と講談は黒色、色物の演者は朱色で書くという伝統が残っているからです。
(ちなみに、浅草演芸ホールでは、最近は浪曲の演者も黒文字でかかれているので、色物でも、話芸は立ち位置がかわるのかもしれません)
 
色物の寄席での役割
 
落語が続く寄席の番組で、空気をかえたり、一息つかせるのが色物の仕事です。
またトリ前の「ヒザ」と呼ばれる出番で盛り上げ、トリの師匠へと引き継ぐ、まさに寄席のバイプレイヤーです。
 
むしろ、寄席を楽しむ必須の芸といっても過言ではないでしょう。
 
落語の合間、語りを聞いてつかれはじめた頭に、視覚的に楽しめる超人芸で「おお〜」と気分があがったり、粋な姿をみて和んだり。色物あってこそ、寄席の醍醐味といえると思います。
 
 

凄技をもった色物さんたちがくりひろげる、めくるめく芸をぜひ生で体験してほしい・・・!

 

寄席の他にも、お祭りなどでもみることができます。 まずは寄席に出かけて、御贔屓の芸人さんを見つけて追いかけるのも素敵でしょう。