ざっくり!日本三代話芸とは?
三者三様。落語、講談、浪曲の魅力
日本には、今日まで数多くの「伝統芸能」が残っており、とりわけ「語り芸」とよばれる芸が、多く存在しています。
その数は世界的に比べても多く、多様で、日本人が古くから物語を想像することが好きであったことが伺えます。
そのなかでも、日本の三大話芸と呼ばれているのが、「落語」「講談」「浪曲」です。
一言に「語り芸」といっても、そのスタイルは三者三様です。
演者が物語を語ることを、落語は「噺す」、講談は「読む」、浪曲は「唸る」というように呼びます。
これは字の如く、落語であれば滑稽話を登場人物たちの会話で物語をすすめ、講談は歴史や軍記物を字の文を読み聞かせる様にしており、浪曲は隣の三味線にあわせて節を唄いあげるというスタイルをとっているからです。
隣り合っているので同じところも多いですが、違いをざっくり言うとこんな感じです!
落語の、笑ってしまう「噺」 講談の、ダンディズムな「読み」 浪曲の、色っぽい「唸り」
ざっくりとわけてしまいましたが、それぞれの魅力は一言では言い表せません。
その底には、日本人が昔から好んできた心や、大事にしてきた志、または生命力そのもののようなものが、現代まで語り継がれているのだと思います。
最もメジャーな演芸である落語をはじめ、スターの誕生により演芸界を席巻している講談、破竹の勢いで力を伸ばしている浪曲と、いま語り芸の世界は例年になく熱くなっているのを感じます。これほど三大話芸それぞれが、均等に力を持ちつつある場面は珍しいでしょう。
最近では、高座以外でも、様々なメディアで見かけるようになりました。全国のどこにいても聴ける機会があるのなら、この時代に生きているのなら、ぜひ、注目してほしいものです。